食品を商品化する真空袋の選び方・基礎知識から人気3製品(エスラップ/シグマチューブ/彊美人)徹底比較まで


今回は、弊社で取り扱いのある特に人気が高く、それぞれに独自の強みを持つ以下の3製品を徹底比較します。

  • エスラップAL:スタープラスチック工業株式会社
  • シグマチューブ60:クリロン化成工業株式会社
  • 彊美人:クリロン化成工業株式会社
目次

1. はじめに:なぜ食品の商品化に「真空包装」が必要なのか?

食品の品質と鮮度を守り、商品価値を高める真空袋。

真空包装のメリット

  • 鮮度・品質の保持: 酸化防止、変色防止、風味の維持。
  • 長期保存: 好気性菌の増殖抑制による賞味期限の延長。
  • 商品の見栄え: ドリップ防止、ピチッとした美しい包装。
  • 流通・在庫管理の効率化: 長期保存による廃棄ロスの削減。

2. 真空袋の基礎知識:知っておきたい3つの分類と構造

食品の真空袋は、主に以下の3つの観点で分類されます。

2-1. 【素材別】主要な材質と特徴

材質特徴主な用途
ナイロンポリ (NY/PE)汎用性が高い。バリア性(ガス遮断性)は標準的。比較的安価。漬物、乾物、冷凍食品、一時的な冷蔵保存
ハイバリアタイプ酸素や水蒸気を極めて高いレベルで遮断。味噌、コーヒー豆、ナッツ、油分の多い食品、長期保存が必要な食品
アルミタイプ完全に光とガスを遮断。最高のバリア性。海苔、お茶、サプリメントなど光に弱い製品

2-2. 【耐熱温度・加工別】用途を左右する機能

  • ボイル殺菌対応: 90℃や100℃などの熱湯による殺菌処理が必要な商品(レトルト食品、煮物など)向け。
  • 冷凍対応: -30℃などの低温に耐えられる、強度と柔軟性を持つ素材。
  • レンジ対応 (一部の特殊袋): 袋のまま電子レンジ加熱ができる商品(惣菜など)向け。

2-3. 【形状別】2大タイプ

  • 三方袋 (三方シール袋): 三辺がシールされており、一辺(開口部)から充填・真空シールする最も
    一般的な形状。
  • ガゼット袋: 側面(マチ)があり、内容量が多くても自立しやすい形状。

3. 真空袋の「選び方」の重要ポイント (チェックリスト)

お客様の商品の特性に応じて、最適な袋を選ぶための重要チェックポイントを解説します。

保存期間・流通形態の確認

  • 常温、冷蔵、冷凍?
  • 何日間の保存を目指す? バリア性のレベルを決定。

内容物の「水分」と「油分」

  • 水分が多いとシール強度が必要。油分が多いとハイバリア性が必要。

二次加工(調理)の有無

  • ボイル殺菌、冷凍、レンジ加熱 耐熱・耐寒性を決定。

真空機との相性

  • ノズル式 or チャンバー式 特にノズル式は専用のエンボス加工袋が必要な場合があるので注意。

4. 取り扱い4製品の徹底比較:御社の商品に最適な1枚は?

エスラップAL

  • 高いガスバリア性
    ナイロン(NY)とポリエチレン(PE/LLDPE)の3層共押出製法により、酸素を通しにくく、食品の酸化や微生物の繁殖を防ぎ、鮮度を長期間保持できます。
  • 幅広い温度対応
    高温ボイル(100℃で30分まで)と冷凍(-40℃まで)の両方に対応可能。これにより、食材の真空パックから調理、冷凍保存まで一貫して使用できます。

長期保存の乾燥食品に向いています。(コーヒー豆・ナッツ・乾燥食品など)

シグマチューブ60

  • 製法の違い(チューブ型)
    透明性と光沢に優れた高機能なチューブ型真空包装真空包装袋で、60μの薄さで70μの三層袋並みの強度を持ち合わせています。
  • 幅広い温度対応
    高温ボイル(100℃で30分まで)と冷凍(-40℃まで)の両方に対応可能。これにより、食材の真空パックから調理、冷凍保存まで一貫して使用できます。
  • 機能性
    サイドシールがない筒状で省コスト・省エネでVノッチ(切り込み)付きなのではさみがなくても手で開けられます。
    ※ハイバリアタイプではないため、脱酸素剤との併用には対応していません。

肉や魚のドリップを防ぎ、変色原因となる酸素を遮断できる。(生肉・魚介類・漬物 など)

彊美人

  • 幅広い温度対応
    マイナス40℃の冷凍保存から100℃30分のボイル殺菌まで、一枚で対応可能です。
  • 抜群の透明性と光沢感
    独自技術の「五層共押し出し水冷インフレーション法」により、非常に高い透明性と美しい光沢感を実現しています。
  •  機能性
    袋の開口部が丸まりにくい「低カール」設計が特徴です。これにより、自動包装機での作業性が非常に良好で、手作業での充填もスムーズに行えます。
    ※ハイバリアタイプではないため、脱酸素剤との併用には対応していません。

透明度が高く美しい。店頭陳列時の見栄え抜群。(惣菜や冷蔵の漬物など)

5. まとめ:最適な真空袋選びが「商品の価値」を高める

  • 最適な真空袋選びは、単なるパッケージングではなく、商品の品質を保証するものであり、ブランド価値をたかめるものです。内容物に応じて適切な商品を選ぶことが大切です。
  • ご希望に応じた商品をご提案させていただきますので、下記のお問い合わせよりご連絡くださいませ。

真空袋の選び方

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